本日のテーマは【肘内障】です。
肘内障とは、小さいお子さんの肘が脱臼した事を言います。
肘が脱臼といっても、骨が外れている状態ではなく肘関節を形成している骨から靭帯が外れている症状です。
前腕(肘から手首までの部分)には、橈骨と尺骨という2本の骨があり、肘関節でその橈骨の動きを輪状靭帯という靭帯で支えており、手のひらを返す運動の際、橈骨が外れないようにしています。
肘内障は特に2歳から就学前の子供に多くみられますが、この頃の子供の橈骨は、大人と比べるとまだ未発達な為、強く引っ張られたり、転んだりした時に橈骨の先端が先ほどの輪状靭帯から少し外れる状態になり、そうなると、子供は痛みのために手や肘を動かす事も手を上げる事も出来なくなります。
強く手を引いた後に手を使わなくなった時は、まず肘内障を疑って良いと思います。しかし発生機序によっては骨折をしている可能性もあります。どちらの怪我でもすぐ判断がつきますし肘内障であれば整復をするとすぐに手を使い始めます。また、一度肘内障を起こした肘は再度抜ける事が多いので手を引っ張る時は、なるべく肘より上の上腕部分を握って手を引いてあげてください。
かみつま接骨院 中山